プチ農家への道・実務編

こんにちは。ここのところ、天気が曇っていたり、風邪気味やったりしてなかなか体調がすぐれないこの頃です。ここでは、昼と夜の気温差が結構あるせいか、そこがなかなか大変ですね。

さて、「プチ農家への道・実践編」の続編、「実務編」について書いていきたいと思います。

ミニトマトやナスを育てて、あまったものを売る」という事をしていますが、実は、そこにいたるまで、いろんな経費がかかります。

まず、始める前に鍬やら鋤やらの農機具を買いに行きます。この農機具、割と高いのですよ。鍬など、近くのホームセンターにいったら、2000円ぐらいします。農機具は意外と高いのです・・・。
鍬の一例です。

ゴールデンスター 鍬 備中鍬 小 4063

ゴールデンスター 鍬 備中鍬 小 4063

次に、育てるのに必要な苗や種、農薬、雑草がはびこらんように除草シート、などなどのもろもろの用具を買い揃えます。また、出荷用に専用のビニール袋を買って使ったりしますね。他にも、ホームセンターや直売所にいくためのガソリン代、参考資料になる書籍代などもかかります。こういった経費を全て自腹だとなかなか大変です。ええ、ここまで考えると、確実に「赤字」になっています。いくら趣味としても、この赤字はなんとかならないものか、と考えてしまいます。

そこで、この収支をきちんと計算し、申告する事によって、使った費用等を経費にする事ができます。それが「農業・白色申告」です。それを説明していきましょう。

「確定申告」という制度があります。全ての収入を計算して、そこから経費をひき、「所得」を確定させます。「所得」に対して税金を課される、というものです。皆さんに関係があるもの、といえば、住宅ローンや医療費控除等にあたるかと思います。ただ、サラリーマンは「年末調整」というのがあるので、普通はしなくてもよいのです。ところが、他の収入があったりすると、それを申告して合算することになります。一応、金額は少ないとはいえ、「農業による収入」があるので、申告することになります。ただし、今の現状では、「収入ー経費=マイナスの収入」ということになりますが、それを申告するのがミソなのです。サラリーマンや他の収入と合算することができるので、そこが大事なのです。

簡単に例を出すと、「サラリーマンの収入が300万円」と「農業収入マイナス50万円」という所得があれば、「300万+(-50万)=250万円」ということになり、収入が「250万円」になります。この収入を元に各種の税金や保険料が計算されますので、このマイナス分について、税金が還付されたり、住民税等を安くする事ができるわけです。ここがミソなのです。ただ、そのメリットを受けるためには、きちんと申告するのが必要になってきます。青色申告と白色申告というのがありますが、ここでは簡単にするために、「白色申告」で見ていきましょう。

この上の図が「収支内訳書」といって、この書類を作成した上で提出する必要があります。それぞれの項目を見ていきましょう。

【収入金額】
販売金額        ここに実際に販売した金額や作物、畑の面積等を計算して記入します。
家事・事業消費金額   自分で食べた分を計算して記入します。
雑収入、農産物の棚卸高 ここではお米など翌年に繰り越せる農作物についての記載ですね。我が家はいまとのころそういった作物がないので、大丈夫です。

【経費】

この経費欄をみると、かなり多岐にわたっていますね。全部見ていくと大変なので、関係のありそうなものをピックアップしていきましょう。

小作料・賃借料・・・畑を借りている(市民農園等)場合にはここに計上できます。
減価償却費  ・・・耕運機等を購入した場合は計上できます。
租税公課   ・・・固定資産税等、ただし、「土地分」のみですね。
種苗費    ・・・ここに種代や苗代を計上できます。
農具費    ・・・鍬や鋤、スコップ等が計上できます。
農薬衛生費  ・・・農薬等を計上できます。
動力光熱費  ・・・農機具のガソリン代、ホームセンターや直売所へ行くガソリン代等
作業用衣料費 ・・・ここでは、下着やらジャージ等、農作業に必要な衣服が計上できます。真夏の炎天下の中、農作業をするとすぐ汗でビッショリになりますからね。それも経費になります。
荷造運賃手数料・・・ここでは、直売所に出荷するために必要な袋ですね。
あと、ここには載っていませんが、「新聞図書費」というので、参考資料等は計上できます。


こうしてみていくと、いろんなものが経費にできるものだなぁと思います。まぁ、かなり手間がかかりますが、少しでも農業に関心があって、農作物を育てて、少しでも出荷している人なら、やってみたらどうでしょうか?プチ農家としてのいろんなノウハウがわかってよいかなと思います。

それでは〜。